樹木創造の神様 「日本書紀」に「一書ニ曰ク」には、須佐之男命自信は樹木創造の神様であったと言われている。「須佐之男命」が、おしゃられるには、韓郷の島には黄金とか白金とかがある。これに反して我子孫が支配する國には(浮き宝)がなくてはなるまい、とおしゃって、髭からは杉の木を、胸毛からは檜を、尻の毛からは槇の木を、眉毛からは樟をお作りになり、それぞれの木の用途までお定めになった。すなわち杉と樟の二種類の木は造船に、檜は瑞宮(宮殿、神殿)に、槇は一般に人民の寝床に用いるようにしたらよいであろう。それから世の人たちがその果実や葉を喰うことが出来るたくさんの種類の樹木をもすべてお植えくださった。 古事記と日本人 渡部昇一著より |